2008-01-25

泣きました(色んな意味で)/「ヒッチャー」(リメイク版)

ヒッチャー


えー、新年早々、とんでもなく評価に困る
映画を観てしまいました…。どーすりゃいいのよこのやっちまった感。
御贔屓俳優さまショーン・“おっさん”・ビーンさんが出ていなければ
関西有数のグラインドハウスまで観に行きませんでした…。勿論
この映画はリメイクです。おっさんが演じたのはオリジナル版で
ルトガー・ハウアーさんが演じたジョン・ライダー役です。
えー、死ぬほど怖いんですよオリジナル版。見せない事で最大限の
恐ろしさ演出大成功!まさに頭使ったホラー映画の見本でした。
だがしかし。このカバーバージョン…最早別ものとして観たほうが
良いかもです。そりゃ、頑張り過ぎやろこんなクソ汚れ仕事で!!!!
と言わんばかりにおっさんは頑張ってます。マジごえ゛え゛え゛え゛。
おっさん、この時点でグラインドハウス・スーパースター決定!!!!
英吉利セレブでも何でも無いわ!!グラインドハウスヒーローだわ!!
仕事を選ばないのが漢だ!!!選んどるうちは漢じゃねええええ!!!
とか言いたくなります(実際私はそう思ってます)。おっさん
無表情で殺し過ぎ追い詰め過ぎ。パトとかヘリとか銃ぶっ放して
撃墜大破壊で一人でまさにハッスル。 女子供も容赦無くブチ殺して
鬼畜ナイスガイ丸出し。出て来た瞬間悪寒、喋った瞬間寒気。
グッジョブですた…。大雨どしゃ降りの中、きったねーコート着て
仁王立つおっさんの姿に拍手喝采。 うなされる…。ジョン・ライダーが
暴れれば暴れるほどストレスもぶっ飛ぶ。もっとやっちまえ!!
ぶっ壊せぶっ殺せサイコでゾンビでスラッシャーなおっさん!!!
って感じでショーンは悪くないのです。むしろホラー映画じゃなくて
「おっさんの生き様映画」になっちまってねーか?!ってくらいの
グッジョブ。でも。製作がマイケル・ベイってだけで別な意味で
ショーンが悪寒な存在バリバリ以前に何だかとっても悪寒!
でしたけれど、その悪寒な予感が見事的中。きっとババ抜きしてたら
引いたカードが全てババ!!みたいな状態の映画なんだろうなあ〜って思ってたら
全くその通り。なので期待もクソも何もしないで低体温で
観てましたけど、ほんとどうすればこんな??ってくらいの
「こりゃきついなあ…」って映画でした。主演がショーンじゃあ
なかったら死んでも観ねえええ!!!こんなうすらでかくて
ツラ怖いわやりすぎコージーだわの鶴なんぞ居ませんが、掃き溜めに鶴…よね…?
とか言いたくなるほど。それは百歩譲って許します。なのになのに。
ホラー映画としてはワタクシ真剣にちゃぶ台ひっくり返したくなる
殺意を覚えた補欠っぷり。二軍どころかリトルリーグ状態です。
いったい何がしたくてマイケル・ベイはこの映画のリメイク権を
ゲットしたのかすらも解りません…。無駄に熱い、ついついどんな
クソ映画でも誉めてしまう私みたいなバカヲタ(及びショーンヲタ)
相手に小金稼いでスクリーンじゃ当然大赤字だからDVDでまたも
せこく稼ぐ気ね???みたいな事しか脳内に浮かびませんでした。
もう映画として完全敗北宣言です。グラインドハウスで観たから、
無駄にエキサイト出来ましたし、たとえ無駄と解っていても
いまどき一時間半以下!という激安な上映時間だってオッケーでした。
(この上映時間の短さだけはしっかり評価したいと思います)
でも普通の小奇麗な映画館で観たらその映画館、途端にいきなり
その場がグラインドハウス化するだろ?ってくらいに空瓶とか
ゴミとか飛び交ってたはず。終った瞬間ジョン・ライダーが客席に大増殖です。
無闇に何か壊したくなったりとか殺したくなったりとか…。そういう
意味じゃオチも無視して無常な気分満載になってしまうホラー映画!
ですけど、普通に映画としては見事に大スベリ大会。映画自体が
ムチャぶりそのもの、という映画は久々でございます!!ゴア趣味も
ゲロってかゆるゆるだしなー、ジョン・ライダー以外全員死亡という
オチなら最高だったのに…。もう、もう、この凍りついた私の心と
感覚に何をどうコメントせよと???とか投げやりにもなります。
そんなとこで戦慄させたりゾッとさせたりってそれどんな
ホラー映画だよ〜(号泣)怖くて泣きそうちびりそうなら
御の字な筈が何故…。ホラー映画で萎えるってよくある事ですけど、
こんだけ萎えるってどういうことよ。嗚呼、おっさん…。
貴方にすがり付いて「貴様の仕事のスタンスが俺には解りません!!」と
泣き付きたい!そんだけ見どころ=ショーン、以外無い!ってくらい
気合入ってるのにどーしてトータルの出来がコレなのと。
で、でもこれほどダメなら却って愛着が湧いてしまうのが困ったとこで
マイケル・ベイはそれも狙ったのかしら???廃棄オリティ。
居ますからね、やっぱり好事家って。でも私はそんな気の利いた
こじゃれた趣味の持ち主じゃないので、否定も肯定も出来ません…。
あー、でもショーンヲタである事には間違い無いので、
もっかいくらい観てもいい…か…な…(どえらく気弱)???
映画大惨事でもいちおうショーン出ずっぱりってここ最近じゃ
かなり珍しい事ですし。おっさんの雄姿を何でも良いから観たい!!
という志高いのか低いのかも見失ったおっさんヲタなら一発。
半額デーにおけるDVD代のモトくらいは取れます、ヲタなら。

そしてほんっとーーーーーーーーーーに時間を無駄にしたくてしたくて
たまらん!!!などと殺したくて殺したくてたまらん!!!な
初期衝動のみで突っ走るジョン・ライダー的行動したくなったら
観ても良いのではないでしょうか???あとの事は知りませんけど。
いやいや、映画って、本当に素晴らしいですね(泣き笑い)
ショーンの不気味な微笑みと「快感だろ?」のひとことが
妙に胸に突き刺さります…。バカップルの片割れアーパーねーちゃん、
そりゃ引いたよな。引くよな。こんな映画だと。
夜中に投げやりテレビ放送されれば、もしその時マジで眠れなければ、
観てもいいかもだ!!!何だかんだで色々騙るお前もお前だ!!!
ジョン・ライダーに惨殺してもらえ!!!>ワタクシ

ヒッチャーポスター

あ、御覧の通り、DVDパッケとかポスターとか宣材関係の
ヴィジュアルだけはかっこいいですよー(意味ねえ)
2008-01-15

カツアゲてナンボだ!!/「しとやかな獣」

しとやかな獣
くそブラックです。のっけから。
伊藤雄之助さんと山岡久乃さん演じる、とある団地に暮らす
中年夫婦は、息子に横領させ倒してのうのうとセレブな
プー生活を営んでおりました。おまけに娘は愛人生活。この家族、
完全に非常識真っ最中。そんな非常識一家のもとに、息子が勤めている芸能プロの社長とその秘書が乗り込んで来て、横領を断罪するはずが。
この秘書ってのがまたコレ若尾文子さん、ことあややでして。
あややがこの一家から社長から何から何まで旅館を建てたい!
それだけの為に利用するだけしまくっておりました…。
裏で糸を引いているのは全てあやや!!!…という
川島雄三監督作品でもとりわけ有名な一本。
舞台のほとんどが団地の一室、という密室劇でどいつもこいつも
腹に一物持ってるという中、ちょっとでもおいしい目に遭うのは
だあれ?という楽しさもありますが、とにかく中身真っ黒です。
どす黒いも何もあったもんでないほど。あややが途中でつぶやく、

「嗚呼…お金がほしい…♪」

というひとことが全てです。みーーーーんな、誰かからカツアゲようと
それのみ一点集中して腹の探りあいばっかりするのでそれぞれの抱える
思惑が、なりふり構わぬ罪の擦り付け合いが酷過ぎ。最初は息子や娘を
食い扶持にしていた夫婦も、段々自分達の立場がやばくなると見るや
邪険にしてた人間をどうにかして自分達の言い分に納得させようと
躍起になりだすわ全員鬼気迫るそれぞれのやり取りを盗み聞きするわ
お世辞おべっか何でもアリ、という腹芸の極み、泥仕合続出です!!
そんな中、あややはたった一人、ほとんど自分の手を汚す事無く、
「嗚呼、お金がほしい…♪」なんだから恐るべしです。あやや、
食い気味。手を出せるもの全てに手を出してやりたい放題です。
とはいえ、そこはあややですもの泥仕合には全く参加しません。
あややの出現でうろたえるのはあやや以外の人間のみ。
タイトスカート姿で煙草吹かして「だからぁ?」みたいな
超ふてぶてしいあややが最高にいい女に見えるんだから不思議。
団地の階段、団地の一室ぶち抜き俯瞰セットの中で、見えるものは
カツアゲてナンボだというエゴの塊となった人間模様の滑稽さと
微妙にどころかそーとーなまでに悪意のある川島雄三監督の冷徹、
あるいはクールそのものの視点。観ているこっちはこの視点で
観てしまうもんだから余計に滑稽さが際立ちます。そこで一番
観ている人間側にシフトしているのがあややなので、カタルシスが
半端じゃございません。そして、夫婦、芸能プロ社長、作家、
息子と娘、あややまでもが会計士(船越英二さん)の出現で
とんでもない恐怖のどん底に叩き込まれる事に…。

…またオチが…。救いよう御座いません。良い意味でドサイテーです。
元々川島雄三監督というと、「女は二度生まれる」もそうでしたが、
この二本に限って思うに深読みしようと思えば幾らでも出来る、
解釈はそれぞれの想像力にお任せ致します〜、という演出法が
とりわけ上手い監督さんだと私は勝手に深読みしているのですが、
この作品はさらにその演出法が顕著になっております。
なので、そのオチの真っ黒けさ加減たるや、計り知れません。
でも、そんな中、あややはハッキリ「ビッチ」を体現しているので
その見事なノリだけでも観る価値は充分にあります。
ですが、勿論それだけではありません。伊藤雄之助さんの狡猾で
何考えてんだかさっぱり解らんのらくら怪演といい、山岡久乃さんの
図々しさといい、見どころは盛りだくさんです。エクストリームに
勝手に盛り上がる黒い気分って何なの。所詮、人間こんなもんよ。
とある意味悟り切ったかのような黒い気分。それを味わうには
この映画久しぶりに凄い手ごたえがありました。でもって、そんな
「黒くて暗い映画」が好きな私としては、段々と登場人物それぞれが
ヒステリックに己の立場ガンガン主張し始める異常な展開になるにつれ
腹抱えて笑うしかないのです。俺が俺が、金が金が!!

結局、踊らされてるんですよね…みんな…。
この映画は後々その密室でのブラックかつスピーディーで
ユーモアさえバリバリあるやり取りが「家族ゲーム」と
比較されたりもしたそうですが、その黒さはこっちのが
数段上ですね…。「家族ゲーム」は黒さをあの松田優作さんと
伊丹十三さんが一手に引き受けていた感がありますが、
こっちは…みんな…。おまえら…(汗)

何かとてつもない怪作というか、快作です。
登場人物全員の必死こきっぷりとひたすら延々と続く現ナマを巡る
壮絶な駆け引き、泥仕合が驚くほどスマートに、鮮やかに生々しく
描かれているので何故か観終わったあと、覗いている気分満喫しまくりで私も多分に持っている、「ひどい感情」が刺激される事される事。
でも。やっぱりあややなんです。あややの激不貞腐れた、
そりゃこいつなら関係した人間全員手玉に取ってて当たり前だな
こりゃ…というビッチさ加減が全てです。観てて気持ちいいくらいの
ビッチ、ってコレ難しいんじゃないでしょうか…???
でも、ひとつの綻びで全てパーになってしまう虚しさ、
アホらしさ、という雰囲気や感情まできっちりカバー出来ている
この映画は、面白いです!!流石稀代の
コメディ作家(とも言われる)、川島雄三監督作品…。

サバイバル映画でもあると思います。
生き残るのは、誰だ?!でもそのくだらなさと可笑しさ、
哀しみ、みっともなさ、達観。色々な感情を現ナマを巡る
人間模様で味わえます。でも、あくまでスマートに。
そこだけは人を食ったかの如く猛烈にキます!!
大爆笑しても良し、ニヤリ、としても良し!!
2008-01-09

かわいいね。/「女は二度生まれる」

女は二度生まれる
若尾文子さんことあやや主演作品では初の
まったり系。「女は二度生まれる」です。
お話は。靖国神社の近くに暮らす芸無し芸者、小えんちゃんは
今日も今日とて御客様のお相手をしておりました。
板前さん(フランキー堺さん!)、遊び人、建築家(山村聡さん)、
数々の男性と一緒に過ごす日々。そんな中、お風呂帰りによく会う
大学生にちょっと恋してしまって…。

とにかく。あやや演じる小えんちゃんは人良過ぎです。
可愛いにも程がある!!!芸無し芸者なので、悪く言えば
売春くらいしかする事が無いのですが、小えんちゃんは
普通に「この人いいひとだなー。」ってだけで本能的に
なーんも悩む事無く付き合ってしまったり愛人になってしまったり。
とはいえ、そんな生活にも支障が出て来てからが面白くなります。
建築家のおっさんの嫁と大喧嘩したり、大学生との束の間のお喋りで
ときめいてしまったり、年下の男の子と成り行きで旅行へ出かけたり。
でも、小えんちゃんは果たして幸せだったのかなあ。幾ら頑張って
尽くしてみたりお付き合いしても結局皆自分のもとからは
通り過ぎて行ってしまう…。小えんちゃんはバカなのか頭いいのかが
いまいちハッキリしないというか、本人何の自覚も無いので
「私、これでいいのかしら??」とふと立ち止まる事もあんまり
しないんですね。ホステスやってみたり芸者へ逆戻りしたりと
結構行き当たりばったり的な浮き草稼業を生きているせいか、
小えんちゃんは良くも悪くも何も振り返らない。その時々で
一番自分が心地よい生活してるような感じに思えます…が。
小えんちゃんが思うほど現実甘くなく、「普通」かというと
そうでもなく。ときめいていた大学生にはあまりにあんまりな
仕打ち受けたりしてそこはかとなく実はやるせなかったひとりの女の
生、というものが浮き彫りになっています。川島雄三監督は
本作を撮るにあたり、「若尾文子を女にしてみせる!」と
断言したそうですがそれは大成功だと思います。

女の子というか、女ってそこはかとなくやるせなかったり、
可愛かったり、良いも悪いも本人の知らないところで
自分の運命を悟ってしまったりするところが多分にありますもの。
小えんちゃんはとーっても素直で、とーっても気が強くて、
とーってもお人よし。どんな男も大概コロッと転んでしまうような
オーラがあります。またそれを意図的にダシにするようなところも
皆無。ごくごく普通に出会った男性たちを好いてあげる。好きになる。
なのに、皆通り過ぎてしまう事にやっぱり無自覚だったせいか、彼女の生活の切なさとか彼女の生活のしぶとさが余計に目立っちゃって
観終わった後ひたひた「かわいい事とやるせない事は紙一重なの??」としんみりしてしまいました。駅舎でひとり、たたずむ小えんちゃん。
その表情と仕草は振り返らない女がふと、振り返るのではなくて
「立ち止まってみる」作業を初めて行ったかのような陰翳と初々しさが
満ちあふれていて、ここで不思議なタイトルが生きて来ます。
「幸せにしてもらう」じゃなくて「幸せになる」事への第一歩を
今踏み出そうとしている女の子。そこには当然一抹の不安と寂しさと
希望があります。それを見事表現し切ったあややは女の鑑。
男の人はいいものだけれど、そうじゃないし、今までの生活も実は
自分が考えてたほどお気楽なものでもなかったのかしら、って。でも、
小えんちゃんは自分の力で幸せになる事をきっとこの先、またまた
素直で可愛くてのびのびとしたまんま、ゲットする事が出来るのかも?
と思えました。なのに観た感触は実にビターでほろ苦いのです。
切ない、と言っても良いです。思えば女の子は皆、小えんちゃん。
誰かを通して自分を見る生き物(これは男もそうですが)。
好きになって、そして好かれたひとたちに感謝もすれば
ただ忘れてしまったりもします。忘れたいと思う事だってあります。
その気持ちの細やかなひだを川島雄三監督は見事映像化してますねー。
女が主人公の映画って、男が主人公の映画以上に他人事でない気持ちで
観てしまって延々と考えてしまう事が多いのですが、この映画は
久しぶりにとうとうと考えさせられてしまいました。

女の幸せって、女の過去って、女の一人歩きって、女の辛さって、
女の哀しみって、女の喜びって、女の怒りって、何だろう。と…。
ただ、主人公小えんちゃんは過去も未来も無く、ひたすら
「今わたしはここにいる」という皮膚感覚が自分の体にしっかり
刻み込まれているし、実際刻み込むしか成す術の無い女の子。
そこが可愛いんですよね。嫌な事ってあったかしら、楽しい事も
あったのかしら、と思ってはみてもそんな考えにどっぷりハマって
ドツボに陥る事は恐らく無いであろう女の子。時々危なっかしくて
「うわー、それバカだよ〜」とか思ってしまいますがそれでも
ギリギリラインで踏み止まってる可愛げがある女の子。そこだけは
踏み止まってる女の子。彼女だって「あの時ああすればこうすれば」
という気持ちは幾らでもあったはずですが無常感はあっても
悲壮感がありません。こんな女の子って、やっぱり可愛いなあ。
日々生きていくだけで精一杯だったかもしれないのに、これからも
そうなるかもしれないのに、ちょっともの思いに佇んでみる。
自分の行く先なんて解るわけないのに、解りたくも無いのに、
切ない気持ちになってみる。そして目まぐるしい日々だけ、彼女の前を
通り過ぎて行く…。こんな苦い思いもあって、女は二度生まれる、
のでしょうか???だとしたら私はまだまだ青二才。
小えんちゃんみたいに可愛くないです…。

それと、ヴィジュアル面でも女心と何とやら、と言うように
あややの衣装がコロコロ変わるので、目にも優しく楽しいですよ。
そういえば、この映画を観て色々考えた末、気持ちが落ち着いたのは
この映画が切ないながらも、苦いながらも、無常ながらも、
それでも優しかったから、かなぁ…。可愛いって、大変です。
小えんちゃんはきっと幸せになって欲しい!!って思えます。
ただ傍から見て「バカだなあ〜」だけじゃ終わって欲しくないよなー、
とも思えました。ざまーみろとか思えないんですよね…。
複雑で、可愛いのが女の子なのかしら。結局のところ。
2008-01-03

やりすぎコージー/「プレステージ」

プレステージ
昨日、新年初DVD鑑賞となったクリベー(クリスチャン・ベール氏)
とヒュー・ジャックマン主演にして脇役がマイケル・ケイン翁、
さらに発明超人ニコラ・テスラ役でボウイさん!!という
「プレステージ」、観ました。

えー。意味わかりませんでした。
何か監督がクリストファー・ノーランなので同監督作品
「メメント」でも大概意味解らなかったのにまたコレ…。
そりゃ「メメント」よりは明瞭ですが意味不明なのには変わり無く…。
お話は。クリベーとジャックマンはマジシャン。宿命のライバルです。
こいつらが抜きつ抜かれつの騙し合い合戦を延々と繰り広げる中、
テスラもちーっとばかり絡んで来て(こいつもかなりの曲者)
マイケル・ケイン翁が唯一の良心?と言っても良いような存在の中、
さて人生賭けた騙し合いの軍配はどっちに上がる?!…という
至極簡単なお話なのですけれど。その中にある時間軸とそれぞれの
思惑及び証言が違い過ぎるのでよーーーーーっく観ていないと
置いてけぼり速攻食らいます。よって置いてけぼり見事に食らった私。
んが。そのお互いの種明かし明かそうとする情報戦なり騙し合いなりが実にスリリングで、観てて非常に楽しいものであり、
ツカミと騙しとオチ、というマジック三大原則のように
クリベーとジャックマンの人生も翻弄されてゆくさまが
「芸は身を助ける」どころか「芸で身を滅ぼす」を地で行ってて
非常に痛ましいものでした。私はこいつらの痛ましさのほうが
気になって気になって仕方ありませんでした。そして驚愕のオチ!!
…なのですが意味わけんね(ワケ解らないの意)…。
だからもしも劇場で観てたら親父殿に延々と「今のなんや?!」とか
尋ねまくってたかも知れず…。もっかい観ます…。
見どころはその痛ましさとクリベー&ジャックマンの凄まじい
演技合戦。どっちも全く譲りません。流石両者共々一撃必殺の
アメコミヒーロー襲名してるだけあります(無関係)
ふたりともかっこいいけれど、超せこかったり超卑劣だったりして
とても人間臭いのです。替え玉を使うエピソードが秀逸。
この替え玉が物語中最も悲惨で陰惨で謎が謎を呼んでおります。
クリベーなんて○つめてまで…(涙)ジャックマンはジャックマンで
クリベーに嫁殺されたとか言って復讐の鬼になるしなー。二人とも
しんどい人生それぞれ抱えてるんですよね…。んで。ボウイさん演じる
テスラもエジソンに実際に迫害されていたので(テスラは実在の人物)
迫害された人間とか負け犬とか屈折した奴らばっかりがほとんどで
観てて痛いのです、実に。その痛いところがやたらと目立つという。
自称「痛い奴ウォッチャー」の私としてはそんな奴らばっかり出て来る
「プレステージ」、いいと思いました。そしてそんな痛い奴らが
一発逆転それぞれ狙おうとしますし、騙されても騙されてもめげない
男の意地がそれぞれに炸裂しまくっております。なので、バリバリの
「漢の映画」でもあります。よって女性は散々な目に…。
まあ客寄せパンダ、スカーレット・ヨハンソンは私的にはハッキリ
ジャージャー女優(「SW」の激うざキャラジャージャーが語源)
なので、まあどうでもいいですがクリベーの嫁役だった
ペイパー・パラーボさんが悲惨過ぎ…。どう悲惨なのかは御覧アレ。
でも、彼らの真実を一番知っていたのは彼女だと思いました。
ヨハンソンじゃないのです。てかヨハンソン大嫌いなのでこいつの
肩を持ちたくないのが実際のとこですけど(ひどい)、まあ
ヨハンソンも散々こき使われて三行半突き付けるという
しんどい生活抱えてますけど。マイケル・ケイン翁が一番
おいしいかもだ。役得。でも、二人の宿命背負った男達両方を
見守りながらも心底「こいつらには付き合えん…」とか思ってるという複雑な立場に追い込まれて行きますしね…。駆け出しの二人を
一番冷静に見ているのがケイン翁なので最初から
予感していたのかしら、とも。思えばキャスティングもしっぶい。
ヨハンソン以外(しつこい)悲しかったのはボウイさんがものの見事に
老けきってた事かしら???…メイクのせいだと思いたい…。

まー、どっちにしたって「俺が俺が」の出し抜き合いが壮絶。
マジックの世界は戦国時代と変わらんのう、ってくらいです。
クリべーとジャックマン二人っきりの勝負なのでしょぼいですけど。
どちらも才能と才気溢れる若者マジシャンだったのにねー。
いつの間にかネタがどーのとか云々以前の問題になってます…。
「こ、こいつにだけわ!!負けたくねー!!!」みたいな意地の
ぶつかり合いせめぎ合いは恐らく女のそれよか陰湿。野郎の
嫉妬のほうが手に負えない、と言いますがクリストファー・ノーランは
コレよく解ってますねえ…。ノーラン、絶対根性ババ色。
でも、だからって嫌気が差すほど重暗いものでもないので、謎解きの
楽しさと共に安心して観れる一級の娯楽作品でもありますよー。
すっげーーーーー面白いです!!!!

「結末は誰にも話さないで下さい〜」っていうハッタリ感ゼロですし
何しろしょぼいですが、蛇足なれど19世紀末、ロンドンの猥雑な
雰囲気と何となく重暗い映像がノーランらしくてそれも見どころです。
プロフィール

MUMMIE

Author:MUMMIE
どうも、初めまして。
思った事しか書いてません。書けません。
そんな適当な代物でたいへん恐縮なのですが、
意味不明な記述も多過ぎるかと思われますが、
趣味趣向もそーとーに偏っておりますが、
気合入れてみます。どうぞ宜しくお願い致します。

只今、画像がきちんと表示されていない箇所が
多々御座いまして、見辛くなっております。御詫び申し上げます。

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